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時計館の殺人〈新装改訂版〉(下) 館シリーズ (講談社文庫)

時計館の殺人〈新装改訂版〉(下) 館シリーズ (講談社文庫)

綾辻行人

講談社 / 2012-06-15

累計読者数4
平均ハイライト数 9件/人
推定読了時間 約4時間44分
star総合評価 45/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 28%

この本について

日常の中で、目の前の出来事を「これが現実なんだ」と思い込んでいるけれど、本当はもっと揺らぎやすいものなんじゃないか…そんな感覚をふと抱くことがあります。職場の空気とか、家族との距離感とか、みんなが暗黙の了解で信じている“当たり前”のほうが、むしろ幻想っぽいなと思う瞬間もあって。そこにモヤっとするけれど、言語化しづらいあの感じです。 『時計館の殺人』で描かれる“現実は巨大な幻想にすぎない”という会話や、館という構造そのものが孤独や妄想を増幅する装置として描かれるところに、保存している読者が多いのはよく分かります。物語としては本格ミステリなのに、そこに漂う不穏な哲学みたいなものが、普段の生活で抱える「この世界ってどこまで本当なんだろう」という感覚に静かに重なるんですよね。言葉を曖昧にし、解釈を揺らすことで真相が見えにくくなるくだりも、日常のコミュニケーションの難しさと似ていると思いました。 読み進めるほど、事件の謎だけでなく、自分が普段どんな前提で世界を見ているのかが少し揺さぶられる作品です。特に、目の前の出来事が「確かな事実」に見えてしまう自分に疑問を持ったことのある人には、静かに刺さると思います。ミステリとしての緊張感を楽しみつつ、自分の日常の“見え方”が少し変わる。そんな読後感のある一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

館に閉じ込められた江南(かわみなみ)たちを襲う、仮面の殺人者の恐怖。館内で惨劇が続く一方、館外では推理作家・鹿谷門実(ししやかどみ)が、時計館主人の遺した「沈黙の女神」の詩の謎を追う。悪夢の三日間の後、生き残るのは誰か? 凄絶な連続殺人の果てに待ち受ける、驚愕と感動の最終章! 第45回日本推理作家協会賞に輝く名作。(講談社文庫)
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