
完訳 統治二論 (岩波文庫)
ジョン・ロック and 加藤 節
岩波書店 / 2010-11
この本について
仕事でも日常でも、「この決まりって誰が決めたんだっけ」とか、「なんとなく強い声に従ってしまうけど、本当にそれでいいのか」とモヤつくことがあります。相手の立場や慣習を気にしすぎて、自分の判断基準がどこにあるのか見失う瞬間ってありますよね。僕もよくその状態になります。 ロックの『統治二論』を読むと、そのモヤモヤに少しだけ風が通ります。保存されていた抜粋にもあるように、出発点は「本来的に、誰も誰より優位ではない」という徹底した前提です。そこから、犯罪者に対する権力も「賠償」と「抑止」に必要な範囲に限られる、と冷静に線を引いていく。つまり、人が人に対して行使できる力は、必要以上には膨らまないし、膨らませてはいけないんだという視点です。曖昧な「平等」ではなく、万人が共有できる基準が必要だと語るあたりも、どんな場でも使える実感があります。 読んでいて感じたのは、これは国家の話に見えて、実は職場や家庭の小さなやり取りにも当てはまるということです。たとえば「役職だから正しい」みたいな空気に飲まれそうになったとき、自分がどう振る舞うかのよりどころを、一段下のレベルで考え直せるようになります。歴史的な議論ではあるけれど、権威の根拠が曖昧なときの違和感を言語化したい人にはちょうどいい距離感の本です。 こんな人に刺さると思います。立場ではなく理性で判断したいのに、周りの力関係に押されがちな人。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの58%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




