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詩のこころを読む (岩波ジュニア新書)

詩のこころを読む (岩波ジュニア新書)

茨木 のり子

累計読者数14
平均ハイライト数 8.2件/人
star総合評価 47/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 27%

この本について

気づくと、自分の気持ちをうまくつかめなくなっている瞬間ってあります。何か大事なものを忘れている気はするのに、思い出せそうで思い出せない。大人になるほど、そのぼんやりした欠落をごまかすのがうまくなってしまうだけで、本当はずっとそばに残っている感覚なのかもしれません。 『詩のこころを読む』を読むと、その「忘れもの」の正体に少しだけ触れられます。詩が教えてくれるのは、きれいごとではなく、光と影の両方を抱えたまま生きている自分を見つめ直す視点でした。受身で与えられた生を、どこかで自分のものとして引き受け直す瞬間がある、という話には、年齢を重ねたからこそ刺さるものがありますし、過去は消えたわけではなく、脈や息づかいと一緒に今も生きているという指摘には、説明できない安心のようなものがありました。 また、詩が「心を解き放つ」というのを、気取った言葉ではなく、具体的な体験として語ってくれるのもこの本の魅力でした。恋をしたとき風景が一変する感じや、手の中に先祖の気配を感じるような瞬間。どれも自分の記憶の奥にしまっていたものをそっと引き出してくれる感触があるんです。 思考が行き詰まっている人よりも、「なんとなく自分が曇ってきた気がする」と感じている人にこそ、静かに刺さる本だと思います。詩に詳しくなくても大丈夫で、むしろ迷っているときほど言葉がまっすぐ入ってきます。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

いい詩には、人の心を解き放ってくれる力があります。また、生きとし生けるものへのいとおしみの感情をやさしく誘いだしてもくれます。この本では、長いあいだ詩を書き、多くの詩を読んできた著者が、心を豊かにしつづけている詩の中から、忘れがたい数々を選びだし、その魅力を情熱をこめて語ります。
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