
グローバル化時代の大学論1 - アメリカの大学・ニッポンの大学 - TA、シラバス、授業評価 (中公新書ラクレ)
苅谷剛彦
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この本について
大学の授業って、なんとなく「受け身で流して終わり」みたいになりがちですが、本当はもっと学びに向き合いたい…でも何をどう変えたらいいのか分からない、そんなモヤモヤを抱えてきました。シラバスも評価も、制度としては知っているのに、実際どう役立つのかは曖昧なまま、という方も多いと思います。 この本を読んで印象的だったのは、アメリカの仕組みを礼賛するのではなく、その背景を丁寧に説明しながら、「日本ではどう位置づけ直せるのか」を落ち着いて考えさせてくれるところです。シラバスが契約書のように機能する理由や、学生の学力の多様性が授業設計をどう変えるのかなど、一見制度の話に見えて、実は学ぶ側の姿勢にまで波及してくる視点がいくつもありました。特に、受験で鍛えた知識をどう大学で“別の学力”に転換するのか、という指摘は、個人的にも胸が痛いほど現実的でした。 読んでみると、制度論の本というより、「大学での学びを自分事として考え直すための材料集」に近い感覚があります。アメリカとの比較を通して、日本の大学が本来もっている可能性もきちんと示されていて、単純な批判に終わらないのもありがたいです。 大学教育のしくみの裏側を知りたい人よりもむしろ、「学ぶ意味をもう一度組み立て直したい人」に静かに刺さる本だと思います。
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