
影響力の武器 実践編
N.J.ゴールドスタイン, S.J.マーティン, ロバート・B・チャルディーニ, 安藤清志, and 高橋紹子
誠信書房 / 2009-06-08
この本について
相手にお願いしたり、説明したりするときに、「なんでこんなに気をつかうんだろう」「文化や相手次第で反応が全然違ってしまう…」みたいなモヤモヤ、けっこうありませんか。自分の伝え方が悪いのか、それとも相手が特殊なのか、判断がつかないまま疲れてしまうあの感じです。 この本は、そういう“伝わらなさの正体”を、文化や人間の行動パターンから具体的に示してくれます。例えば、日本のような集団主義的な環境では、情報そのものよりも関係性が行動の動機になりやすいこと。だから、相手との距離感が曖昧な場面ほど精神的な疲れが出やすいし、逆に人間関係の土台が整うだけで説得の難易度が大きく下がること。また、同報メールにありがちな「責任の分散」や、人が平均値に引き寄せられるクセ、さらには選択肢が多すぎると決められなくなる心理など、日常のちょっとした場面に思い当たる話が続きます。そのおかげで、自分の癖も他人の癖も俯瞰しやすくなっていきます。 科学的な知見と言っても難しさはなく、「あ、だから自分はこの場面でモヤっとしたのか」と具体的に理解できるのがありがたいところです。無理に性格を変えなくても、状況の構造を知るだけで行動の選択肢が増える。そんな実用さがあります。 特に、仕事で人を動かす場面が多いのに「説明しても伝わらない理由」がよく分からないまま頑張ってしまっている人に、とても刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
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