
エンタテインメントの作り方 (角川学芸出版単行本)
貴志 祐介
KADOKAWA / 2017-10-10
この本について
小説を書こうとすると、書き出しで手が止まったり、キャラの名前ひとつに妙な違和感を覚えたり、そもそも物語の世界に入りきれていない気がして落ち着かないことがあると思います。自分も何度もそこで足が止まり、「向いてないのかも」と勝手に落ち込んだ経験があります。 貴志祐介さんの『エンタテインメントの作り方』は、そういうモヤモヤを変に励ますのではなく、「実際にどう乗り越えているのか」をかなり具体的に示してくれる一冊でした。たとえば、キャラの名前に違和感があると筆が進まない、という話は意外とそのまま仕事にも当てはまっていて、腑に落ちない状態のまま作業を続けても前に進めないんですよね。また、書き出しに詰まったときは、とにかく前置きでも書き始めてしまい、後で削ればいいという姿勢も、完璧主義で固まってしまう自分にはかなり救いになりました。さらに、プロットが袋小路に入りこんだときの「いったん引き返す」という発想は、発想力よりも“粘り強い調整”のほうが大事なんだと気づかせてくれます。 全体として、「ひとつの種をどう育てるか」という視点が通底していて、発想の瞬間よりも、それをどう扱い続けるかを丁寧に語ってくれます。物語づくりに限らず、企画や文章を扱う人にもそのまま役立つ内容です。 書くことに行き詰まっている人、あるいは“アイデアはあるのに形にできない人”には、特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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