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老子 (岩波文庫)

老子 (岩波文庫)

蜂屋 邦夫

PHP研究所 / 2008-12-19

累計読者数9
平均ハイライト数 22件/人
推定読了時間 約4時間52分
star総合評価 67/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 48%

この本について

最近、何かにつけて「動いたほうがいいんだろうな」と思いつつ、同時に「動きすぎて自分をすり減らしている気もする」という矛盾を抱えたまま過ごしていました。焦ると判断が荒くなるし、かといって立ち止まるのも怖い。そんな時に『老子』を読み返すと、自分の中の過剰な力みがすっと抜けていく感覚があります。 この本が効くのは、まず「生きることに執着しすぎるほど迷いが増える」という指摘が驚くほど今の状況に当てはまるからです。早く成果を出そうとすると、むしろ死地に突っ込むような動き方になる。その視点だけで、一歩引く余裕が出ました。さらに、「天は満ちようとすると裂ける」という比喩は、完璧を求め続ける癖にストップをかけてくれます。ずっと清らかで強い状態を保とうとするほど、かえって壊れる。これを知っているだけで、休むことに罪悪感が薄れます。 そしてもう一つ、読者がよく保存していた「柔弱を守る」という姿勢。強くあろうとせず、谷のように低い位置にいることで、むしろ多くが自然と寄ってくるという感覚は、他人に勝たなくても仕事はまわる、という静かな実感につながります。 一言でいえば、頑張りすぎている自覚がある人に刺さる本です。派手な処方箋はなく、ただ過剰な力を抜かせてくれる。その地味さが、実は一番実用的でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

近年静かなブームの老子。しかしこの老子という人物が確実に存在していたかはいまだ不明であり、『老子』五千言についても謎は多い。また有力な説である、弱者集団の発想、古代人の万物根源としての女性崇拝という視点で読むと納得できるところは多く、その魅力はつきることがない。ただ確実にいえることは、この五千言には「自由人がぱっと閃いた瞬間に走る稲妻」のような、いわば「きらめくような鋭さ」が随所に秘められていることである。そしてこの古典的名著に現代の碩学二人が挑んだのが本書である。まずは「老子」を読むうえで最上のテキストとは何かから始まり、訓詁注釈の姿勢で読まず、秘められた「きらめき」を拾い上げるように、絶妙の対話を重ねながら読み解いていく。日本人のなかで、長い時間をかけて血肉化されたこの一大思想には他の古典のように教師として高い場所から教え諭すような気配はない。老子を読むための最良のテキストが本書である。 【PHP研究所】
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