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ニッポンの文学 (講談社現代新書)

ニッポンの文学 (講談社現代新書)

佐々木敦

累計読者数6
平均ハイライト数 2.5件/人
推定読了時間 約6時間28分
star総合評価 50/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 80%

この本について

小説を読んでいると、ときどき「これって文学なの? エンタメなの?」みたいな妙な線引きにぶつかることがあります。自分はただ物語を楽しみたいだけなのに、気づくとジャンルや評価軸の話に巻き込まれて、少しだけ読書そのものが遠ざかる感じ。僕自身、長くその違和感を引きずってきました。 『ニッポンの文学』が効いたのは、その線引きをいったん解体してくれたところです。SFでもミステリでも青春小説でも、「文学扱いされていない作品」を同じ高さに置き直し、同じ地図の上で読めるようにしてくれる。例えば、永遠に砂が落ち続ける砂時計みたいな荒唐無稽なイメージが、ただの比喩ではなく“現実に存在するものとして”語られていく流れを追っていくと、「あ、こういう感覚の変化がジャンルを越境させるのか」と腑に落ちる瞬間がありました。また、人工的な構造をもった作品でも、登場人物の青臭いやりとりが青春小説として読めてしまうように、ひとつの作品の中に複数の読み方が自然に共存していることにも気づかされます。 結局のところ、自分が好きなものを好きだと言い切るための「視点の持ち直し」に近い本です。ジャンルの外側を気にしてしまいがちな人ほど助けになると思いますし、「ジャンルの垣根をまたいで読むのが好きな人」には特に刺さります。 文学史の本というより、「読書の癖を整えてくれる一冊」という位置づけで手元に置いておくとちょうどいいと思いました。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「文学」がわかる!「日本」がわかる!新・現代小説史。「文学」の聖性を剥ぎ落とし、SF、ミステリ、ラノベまでを含めた、本当におもしろい小説とは何かを問う。
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