
コンセプトのつくり方 たとえば商品開発にも役立つ電通の発想法
山田壮夫
株式会社朝日新聞出版 / 2016-03-07
この本について
企画を考えるとき、自分でも驚くほど「正解探し」みたいな思考に寄ってしまうことがあります。データを並べて、ターゲット像を整えて、それっぽい理由づけをしながら、でもどこか腑に落ちない。数字の裏にいるはずの“ひと”の顔が全然見えてこない感じです。僕もよくこの袋小路にハマります。 この本の抜粋を読んで保存した人は、おそらく「結局モノを動かすのは“人の気配”なんだよな」という感覚に刺さったんじゃないかと思います。ターゲットは年齢や性別で割り切れなくて、優しくて意地悪で理知的でおバカで、状況次第で揺れる存在。その複雑さに向き合うには、脳みそだけじゃなく、自分の“目”や“手”、つまり身体で感じたことをちゃんと使う必要がある。ここがまず大きな転換点でした。 さらに、この本が面白いのは「ビジョン→課題→コンセプト→具体策」という構造を、理論としてではなく“実務でどう使うか”の目線で語っているところです。例えば、常識に合わせて戦ってもトップには勝てないから、サーチライトを当て直すように市場の前提をずらす。そのずらし方がコンセプトになり、そこから具体的な表現や商品づくりが自然と決まっていく。机上の空論ではなく、現場で試行錯誤した人の言葉だと感じます。 「データも大事だけど、それだけで人は動かないよね」と薄々気づいている人に特に刺さるはずです。数字と直感のどちらかを捨てるのではなく、両方を行き来しながら“ひとの気持ちが動くポイント”をつかんでいく。企画や商品づくりに関わる人なら、一度は読んでおく価値があると思います。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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