
イノベーションの普及
エベレット・ロジャーズ、三藤利雄
翔泳社 / 2016-05-24
この本について
新しい取り組みをしようとしても、なぜか周りの反応が読めなくて足が止まることがあります。自分の判断が正しいのか、みんなはどう考えているのか。そのあたりの温度差にモヤっとする場面、僕もけっこうあります。 『イノベーションの普及』は、そういう「人が動く理由の見えにくさ」を整理してくれる本でした。特に刺さったのは、イノベーションそのものの良し悪しよりも「人がどう知覚するか」の方が結果を左右するという指摘です。客観的に優れていても、近くの同僚が使っていないだけで採用が進まない、逆に社会的な地位が得られると感じた途端に過剰に広まる。そういう“人間くささ”が体系的に説明されています。また、初期採用者にはマスメディアが効くのに、後期の採用者には近所レベルのネットワークが効くなど、「誰と話すか」で結果が変わる構造の描写も実感に近かったです。 仕事で新しい施策を提案するとき、ついロジックだけで押し切ろうとしてしまいますが、この本を読むと、まずは相手が何を気にしていて、どんな関係性の中で判断しているのかを拾いにいく姿勢が必要だと腹落ちします。弱い繋がりのネットワークが新しい情報を運んでくるという話も、日々の情報収集のクセを見直すきっかけになりました。 新しい企画や提案が「なぜか通らない」と感じている人に特に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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