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ベンヤミン・アンソロジー (河出文庫)

ベンヤミン・アンソロジー (河出文庫)

ヴァルター・ベンヤミン and 山口裕之

河出書房新社 / 2011-01-05

累計読者数4
平均ハイライト数 15件/人
推定読了時間 約4時間22分
star総合評価 44/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 10%

この本について

最近、「自分が信じているルールって、どこまでが本当に自分の考えなのか」と考え込むことが増えました。仕事でも日常でも、目の前の制度や言葉に従って動いているだけなのに、どこかで違和感が残る。かといって、大げさに批判したいわけでもない。ただ、その仕組みの“奥”を見落としている気がする。そんなときに、この『ベンヤミン・アンソロジー』が少しだけ視界を広げてくれました。 たとえば、契約がどれほど平和的に見えても、最終的には必ず暴力の可能性を背負っている、という指摘。これは職場の合意形成や「お互い納得したことにしておこう」という場面を思い返すと妙に実感があります。妥協の根に「こうでなければもっとよかったはず」という感情が残る理由も、その視点で説明がつく。自分のモヤモヤが個人の弱さではなく、構造に由来するものなのだとわかるだけで、少し呼吸がしやすくなりました。 もう一つ効いたのは、翻訳や言語についての考え方です。同じ“パン”を指していても、言語ごとに意図の仕方が違うという話は、人間同士の対話にもそのまま重なるように感じました。相手と自分が同じ言葉を使っていても、見えている世界は一致していない。その前提に立つと、不毛な衝突が少し減る気がします。 制度や言語の「当たり前」を一度ほぐしてみたい人に向いている本です。読んで楽になるというより、いま感じている違和感の位置を少しだけ正確に示してくれる、そんな存在でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

危機の時代にこそ読まれるべき思想家ベンヤミンの精髄を最新の研究をふまえて気鋭が全面的に新訳。重要なテクストを一冊に凝縮、その繊細にしてアクチュアルな思考の核心にせまる。
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