
消えたい ──虐待された人の生き方から知る心の幸せ (ちくま文庫)
高橋和巳
累計読者数5
平均ハイライト数 30件/人
star総合評価 71/100
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この本について
人といるのに、どこか自分が薄くなる感じ。がんばっているはずなのに、安心にはたどり着かない感じ。頭では「大丈夫」と言い聞かせても、体がついてこない──そんな日があると、私はいつも自分の“立ち位置”が分からなくなります。 この本は、そういうモヤモヤに対して「無理に前向きになる」方向ではなく、自分の中にずっとあった感覚を丁寧に言葉にしてくれます。たとえば、苦しみや不安が続くのは抑え込むからこそだという視点や、「社会的な自分」と「生き物としての自分」のズレに気づくことで、なぜ疲れ果ててしまうのかが腑に落ちてきます。また、義務感だけで動いてしまう時、その裏には“つながりの欠乏を隠すため”という切実な事情があることも示してくれます。どれもきれいごとではなく、実際の行動や反応のレベルで理解できる話ばかりでした。 読んでいると、「消えたい」と思う瞬間に自分が何を失っていて、どこに戻れば少し楽になるのか、その輪郭が見えてきます。抑え込んできた感情の背景や、がまんが自動的に発動してしまう理由が言語化されると、少しだけ自分に優しくなれる。そんな実感をくれました。 自分のしんどさの“仕組み”を知りたい人、がんばり続ける癖の意味を理解したい人に特に届くと思います。自分を責め続けてきた理由を、ようやく説明できるようになる本です。
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