
「がん」はなぜできるのか そのメカニズムからゲノム医療まで (ブルーバックス)
国立がん研究センター研究所
講談社 / 2018-06-20
この本について
病気の話って、どうしても「怖さ」だけが先に立ってしまって、結局よく分からないまま不安だけ抱えてしまうことが多いですよね。がんもまさにその代表で、言葉だけは知っているのに、実際なにが体の中で起きているのかは曖昧なまま…という人は多いと思います。僕も家族のことを考えるたびに、どこから理解を始めればいいのか悩んでいました。 この本は、専門的な内容を扱っているのに、読みながら「そういう仕組みだったのか」と腑に落ちる瞬間が続くタイプでした。たとえば、がん・悪性腫瘍・悪性新生物という言葉の違いが、単なる言い換えではなく使われる文脈によるものだと分かった瞬間、ニュースで流れてくる情報の意味が急に立体的になります。また、浸潤や転移の説明も、体の中で細胞がどんな動きをしているのかがイメージとして掴めるので、不安というより「構造として理解する」感覚が残りました。さらに、ストレスが遺伝子レベルでどう影響するのか、miRNAの話まで踏み込んでいるのに、人間の体が長い時間をかけて積み重ねてきた反応として読めるのも面白いところです。 がんの恐ろしさを煽るというより、「自分の体をどう見ればいいのか」という視点が増える本でした。家族の健康や自分の生活習慣が頭の片隅にずっと引っかかっている人には、静かに効いてくる内容だと思います。こんな人に刺さるはずです。自分の不安をごまかさず、知ることで落ち着きたい人。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの44%が集中しています。
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