
さらば、GG資本主義~投資家が日本の未来を信じている理由~ (光文社新書)
藤野 英人
この本について
仕事で「余計なことはしないほうがいい」と自分に言い聞かせながら、本当はもっと工夫したいし、やってみたいことがある……そんなモヤモヤってありませんか。私も同じで、失敗しないことが最優先になっている空気の中で、小さくまとまっていく自分に気づく瞬間があります。 この本を読んで腑に落ちたのは、著者が「リスクを避ける空気」に流される背景を、責めるというより“動機の薄さ”として淡々と描いていたところでした。好きでも誇りもない仕事だと、判断が全部「やめる」「避ける」になる。その説明に妙な実感があって、自分の足が止まる理由が少し見えた気がしたんです。さらに、岩崎弥太郎のエピソードにある「お客さんが本当に欲しいものは別にある」という視点の転換は、日々の仕事でもそのまま使えて、やるべきことの輪郭がはっきりする感じがありました。そして、仕事を道楽化するという発想。これはきれいごとではなく、試行錯誤している自分を面白がる土台を作る話として、意外と実践的だと思いました。 全体として、投資の話に見えて、実は「どうやって自分の仕事に主体性を取り戻すか」の本です。未来を信じるなんて大げさに聞こえるかもしれませんが、「小さな穴を見つけて埋める」ような、日常の手触りのある行動に落ちているので、読みながら肩の力が抜けていきました。 今の働き方にどこか違和感がある人、自分の仕事をもう一度“自分のもの”として扱いたい人には、静かに効くと思います。
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