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異端の時代-正統のかたちを求めて (岩波新書)

異端の時代-正統のかたちを求めて (岩波新書)

森本 あんり

岩波書店 / 2018-08

累計読者数3
平均ハイライト数 13件/人
推定読了時間 約5時間26分
star総合評価 49/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 29%

この本について

最近、「結局“正しい”って何なんだろう」と考え込むことが増えていました。仕事でも日常でも、みんなそれぞれ意見がバラけていて、自分の立ち位置がふっと宙ぶらりんになる瞬間があります。多数派に乗るのも違うし、かといって自分だけの正しさを振りかざすのも違う気がする。そんなモヤモヤの底にあるのって、「正統」とか「異端」とか、言葉にしないまま前提にしているものなんですよね。 森本あんり『異端の時代』は、この“前提”を丁寧にほぐしてくれます。読んでまず響いたのは、正統は誰かが決めるものじゃなく、人びとの長い経験の堆積だという視点でした。自分が「空気」だと思っているものほど、実は強い力を持っている。これに気づくと、職場や社会の不文律が少し違って見えてきます。また、正統と異端が固定された二項対立ではなく、歴史の中で揺れ動く位置取りだと知ると、「どっち側に立つべきか」という焦りが減ってきます。選ばなきゃいけないように感じていたものが、実はもっと曖昧で、もっと大きな流れの中にある。 そして個人的に救われたのは、「みんな違ってみんないい」と言いつつ、本当は“正統をつくる努力”がない状態のしんどさが語られているところでした。正統が弱ると、社会も人も足元がぐらつく。その直感的な不安に理由がつく感じがします。 同じように「多数派と個のあいだで揺れる感覚がずっとある人」には、特に刺さる本だと思います。言葉にされていなかった地面が、静かに見えてくる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

世界に蔓延するポピュリズム。はたしてそれは民主主義の異端なのか?古代中世の神学史、丸山眞男らの議論を手がかりに、宗教・政治・文化に通底する「異端発生のメカニズム」を解明し、混迷する時代の深層に迫る。著者が十年来抱えたテーマがここに結実、「異端好みの日本人」に、現代の「正統」の所在を問いかける―
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