
シリーズ・企業トップが学ぶリベラルアーツ 宗教国家アメリカのふしぎな論理 (NHK出版新書)
森本 あんり
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この本について
アメリカのニュースを見ていて、「なんであの国の政治ってこんなに極端なんだろう…」と感じること、けっこうあると思うんです。自分なりに理解しようとしても、価値観の前提そのものが違う気がして、モヤモヤだけが残る。僕もずっとその状態でした。 この本は、そのモヤモヤに「宗教」という視点をそっと差し込んでくれます。といっても信仰の話ではなく、勤勉や成功の考え方、自己啓発のルーツ、政治への熱狂まで、アメリカの日常を形づくっている“当たり前”がどこから来ているのかを歴史的にたどる内容です。特に自己啓発や成功哲学と宗教が同じ土壌から育っている、という指摘が僕にはすごく腑に落ちました。トランプがなぜあのスタイルなのかも、人物論ではなく文化として理解できるようになるのが面白いところです。 もう一点ありがたかったのは、「キリスト教の本場=アメリカ」という思い込みを一回取り外してくれるところ。外来宗教が土地に根づくときにどう変質するのか、その“土着化”という視点を持つだけで、アメリカの行動原理が少し読み解きやすくなります。政治の熱狂と政府への不信が同居するあの矛盾も、無理なく説明がついていきます。 アメリカを賛美したい人向けでも、批判したい人向けでもなく、「いま起きていることを落ち着いて理解したい人」にちょうどいい一冊だと思います。僕のように、ニュースを見るたびに首をかしげていたタイプには特に刺さります。
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