
反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―(新潮選書)
森本 あんり
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この本について
最近、ニュースを見ていて「なんでこんなに感情だけが暴走するんだろう」とか、「理屈を丁寧に積み上げても届かない場面が増えた気がする」と感じることが多くて、うまく言葉にできないままモヤモヤしていました。知性が尊重されない空気に疲れる一方で、自分だって完全に理性的ではいられない。その矛盾を抱えたまま進むのがしんどい、という感覚です。 この本は、そんな曖昧なモヤモヤを、アメリカの歴史とキリスト教の文脈から丁寧にひもといてくれました。反知性主義が「知性そのものの否定」ではなく、「知性と権威が結びついた瞬間に生まれる反発」である、という視点はかなり腰が据わります。また、大学で学んだ牧師と、野外で平易な言葉を使う伝道者が並び立ってきた歴史を知ると、いまの社会で起きている対立の構造も少し落ち着いて眺められるようになりました。さらに、人は努力でどこまでも成長できるという近代的な教育観さえ、信仰復興運動の産物だったと知ると、自分が当たり前と思っていた価値観の根っこが揺さぶられます。 表面的な「知性 vs 感情」という図式に疲れている人にこそ届く一冊だと思います。理性を捨て去るでもなく、感情に流されるでもなく、その間で揺れている自分を少しだけ客観視できるようになります。
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出版社による紹介
民主主義の破壊者か。格差是正の救世主か。米国のキリスト教と自己啓発の歴史から、反知性主義の恐るべきパワーと意外な効用を描く。
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