
美学をめぐる思考のレッスン
小林留美
累計読者数5
平均ハイライト数 67.8件/人
star総合評価 69/100
start序盤集中型
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この本について
美しさって、人それぞれと言いながら、他人の「いいね」に左右されたり、自分の感じ方に自信が持てなかったりしませんか。AIが作った作品を見て「これ、作者の意図ってあるの?」と迷ったり、風景を前にしても「これは客観的に美しいのか、ただ自分の好みなのか」とか。僕もよくそこで足が止まります。 『美学をめぐる思考のレッスン』は、その迷いをまっすぐ扱ってくれる本でした。美しさの判断はどこまで主観で、どこから社会や歴史の影響なのか。ツイッターとインスタの「いいね」の違いみたいに、同じ反応でも背後にある感情はずいぶん違うこと。あるいは、日本の美意識が「暗さ」を受け入れてきた歴史や、「うつくしい=かわいい」だった時代の感覚など、具体的な例を通して、美の感じ方がいかに揺れ動くものなのかを教えてくれます。 読みながら、自分が何かを鑑賞するときに「作者の意図を当てにいくクセ」に気づいたり、逆に「ただ好きだと思う理由をちゃんと観察していなかった」ことにも気づきました。美について考えることは、結局、自分の認識のクセを見直すことなんだな、と静かに視点が変わります。 自分の「好き」の扱い方に迷っている人に、すごく合う本だと思います。
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