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神経美学 美と芸術の脳科学 共立スマートセレクション

神経美学 美と芸術の脳科学 共立スマートセレクション

石津 智大 and 渡辺 茂

共立出版 / 2020-02-20

累計読者数6
平均ハイライト数 30.3件/人
推定読了時間 約2時間48分
star総合評価 71/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 45%

この本について

日々仕事をしていると、つい「自分の感じている美しさってどれくらい主観的なんだろう」とか、「なぜある作品には意味もなく心を揺さぶられるのか」と考えることがあります。説明できないままモヤモヤしていた感覚が、実は脳の働きにかなり左右されていると知ると、少しだけ肩の力が抜けました。 『神経美学』が面白いのは、美や芸術を“感性の話”だけで終わらせず、赤ちゃんがなぜ美しい顔を無条件に好むのか、悲しい音楽がなぜ妙な安らぎを生むのか、なぜ崇高さが他者への優しさにつながるのか、といった体験を具体的な脳の動きと結びつけて説明してくれるところです。自分が作品に圧倒されたとき、なにが起きているのかを知るだけで、同じ鑑賞でも見えてくるものが変わります。 とくに、「一度知ってしまうと白紙には戻れない」という話や、芸術が“距離”の取り方で快と不快を混ぜてくる仕組みは、仕事で情報に触れすぎて感受性が鈍ったように感じていた自分には刺さりました。自分の反応が鈍ったのではなく、脳がそういう処理をしていただけなのかもしれません。 作品に理由もなく惹かれる瞬間の「なるほど、その裏にはこういうメカニズムがあったのか」を知りたい人に向いている一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

脳のはたらきと美学的経験との関係、認知プロセスや脳機能と芸術的活動との関係を研究する新しい学問、神経美学。感情に関する研究などで多くの成果をあげている著者が、その経験に基づいて神経美学をわかりやすく紹介する。 神経美学(neuroaesthetics)とは認知神経科学の一分野であり、脳の働きと美学的経験(美醜、感動、崇高など)との関係や、脳の機能と芸術的活動(作品の知覚・認知、芸術的創造性、美術批評など)との関係を研究する新しい学問である。神経科学者だけでなく、心理学者、哲学者、アーティスト、美術批評家などが参画する学際領域であり、近年ヨーロッパや北米を中心に盛んに研究成果が発表されている。 本書は、その誕生から今日までの約15年余りの成果をわかりやすく紹介する入門書である。神経美学の定義からはじまり、絵画と音楽などの芸術の美や、道徳や数理などの「視えない美」における脳の働きを説明し、芸術や外面的特徴だけではなく、美が様々な対象に現れることを示す。つづいて、文脈や状況によって変化する美的判断の柔軟性、美しさと醜さの違い、悲哀の中にある美、美と快感の関係、芸術的創造性などについて、最新の脳機能研究成果を紹介していく。最後に、これまでの脳機能研究の視点から美的体験の認知的枠組みを示し、美の感覚はどのような機能をもち、われわれにどのような恩恵をもたらすのかを論じる。
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