
「一見、いい人」が一番ヤバイ
下園 壮太
PHP研究所 / 2019-03-18
この本について
人と比べて勝手に落ち込んでしまうときってありますよね。特に、弱音を見せず何でも器用にこなす「いい人系」が近くにいると、自分だけ愚痴っぽくて、遅くて、気持ちの浮き沈みばかりで…と、一気に自己評価が下がってしまう。同時に、疲れているときほど思考が白黒に寄って、「あの人は完璧、だから自分はダメ」と極端に決めつけたくなる。頭ではそんな比較に意味がないと分かっていても、感情が追いつかないまま削られていく、あの感じです。 この本は、そんな“削られ方”に気づくところから始まります。たとえば、エネルギーが落ちると人は判断が乱れやすいこと、近くにいる人間にほど感情を揺らされやすいこと、そして「一見いい人」が無自覚にこちらのペースを奪うことがあるという事実を、感情論ではなく人間の仕組みとして説明してくれます。さらに、距離の取り方を精神論ではなく「ストーブとの距離」のように調整していく発想や、思考を整える前にまず疲労をケアする必要があるという考え方は、読んでいて肩の力が抜けました。うまくいかないのは性格の問題ではなく、“今エネルギーが足りないだけ”という視点も、かなり救われます。 誰かのペースに合わせて消耗してしまう人や、「なんで自分ばかりしんどいんだろう」と感じやすい人には特に刺さると思います。人間関係を切り捨てる話ではなく、自分の感情と体力を丁寧に扱いながら、無理のない距離感を選べるようにしてくれる本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの16%が集中しています。
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