
全社戦略がわかる (日本経済新聞出版)
菅野寛
日経BP / 2019-05-24
この本について
複数の事業を抱えている会社にいると、「この判断って全社で見たら本当に正しいんだろうか…」とモヤモヤすることが多いですよね。事業部の視点では合理的でも、全社で見ると違う顔をしていたり、逆に撤退したほうがいいのに情で動いてしまったり。頭ではわかっていても、実際の判断となると途端に迷いが出ます。 この本は、その迷いを現実的なレベルで整理してくれます。たとえば事業ポートフォリオの「やめる・まとめる・分ける・始める」をどう考えるのか、PPMを“道具”としてどこまで使うのか、さらには事業部と本社のバイアスの違いをどう扱うのかまで触れられていて、現場の悩みにそのまま重ねられる内容が多いです。特に、唯一の正解がないからこそ「ケースごとにどう判断するか」を具体的に描いているのがありがたいところでした。 全社戦略って、遠い世界の話に見えますが、結局は人や組織の動き方がすべてで、理屈通りにはいかない。その前提を受け入れたうえで、自分の会社にどう落とし込むかを考えたい人に向いている本だと思います。複数事業の意思決定に少しでも関わっている人なら、かなり実感を持って読めるはずです。
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