
ROIC経営 実践編 事業ポートフォリオの組換えと企業価値向上 (日本経済新聞出版)
KPMG FAS and あずさ監査法人
日経BP / 2022-09-15
この本について
事業ポートフォリオの話になると、「結局どの事業に投資すべきかが腹落ちしない」「ROICを追っているはずなのに全体最適の感覚が持てない」といったモヤモヤを抱えがちです。僕もこれまで、PLは細かく見るのにBS計画は曖昧なまま…という現場に何度も遭遇してきました。 この本がいいのは、そうした“部分最適に寄りがちな視点”をいったんフラットにして、事業ポートフォリオ全体で価値を積み上げるとはどういうことかを、かなり実務寄りに見直させてくれるところです。ROICを「事業改善の道具」としてだけ捉えるのでは不十分で、資源配分の基準として使えないと企業価値は上がらない、という指摘は刺さりました。さらに、パーパスや経営ビジョンも固定せず、ポートフォリオの組換えとセットで見直すべきだという話は、現実の変化と整合させる視点としてかなり健全だと感じます。 特に、投資と撤退の基準をワンセットで考える重要性や、研究開発費をどう扱うかといった細部への踏み込みは、事業評価を“雰囲気”ではなく“構造”で理解したい人には大きなヒントになります。新規事業の生存率に対する現実的なデータもあり、机上ではなく手触りのある判断軸を持ちたい時に役立ちます。 事業の棚卸しを任されている人や、ROIC経営を「言葉以上のもの」にしたい人にはとても合う一冊だと思います。
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ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの32%が集中しています。
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