
WHY BLOCKCHAIN なぜ、ブロックチェーンなのか?
坪井 大輔
翔泳社 / 2019-07-12
この本について
ブロックチェーンって、結局どこで役に立つのか。AIは一気に浸透したのに、ブロックチェーンはずっと「遠くの未来の技術」みたいに感じる。僕もずっとその違和感を抱えていました。技術的な話を聞いてもピンとこないし、仕事にどう落とせるのかがわからないまま時間だけが過ぎる…そんな状態でした。 この本が面白いのは、技術を持ち上げるのではなく、「なぜ今の社会では浸透しづらいのか」「それでも何ができるのか」を、現場での試行錯誤の視点で語ってくれるところです。例えば、管理者がいない仕組みはなぜ受け入れられにくいのかとか、コミュニティを動かすにはトークンをどう位置づければいいのかとか、現実の組織や社会の前提とぶつかる部分が丁寧に描かれています。読んでいると、ブロックチェーンを“魔法の箱”として見るのではなく、「中央集権が前提の今の世界とは相性が悪い仕組み」という前提に気づけて、頭が少し楽になります。 特に刺さったのは、「既存技術で十分なら無理に置き換える必要はない」という姿勢と、「それでも分散型が必要な場面は確実にある」というバランス感です。異なる企業同士がゆるく連携するときや、責任を一人に集中させない仕組みをつくりたいときなど、日常の実務に置き換えられるシーンが意外と多い。その“ちょうどいい使い道”が見えてくるのが、この本の効きどころだと思います。 今のトレンドに流されず、分散型の価値を地に足つけて考えたい人に向いている一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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