
半沢直樹 2 オレたち花のバブル組 (講談社文庫)
池井戸潤
講談社 / 2019-11-14
この本について
仕事をしていると、「なんで自分だけこんな役回りなんだろう」とか、「人事ひとつで全部決まるのって理不尽すぎない?」みたいな気持ちになることがあると思います。頑張っても報われるか分からないし、クセの強い相手に振り回されて、こちらばかり消耗していく感じもある。自分の立ち位置が分からなくなる瞬間ってけっこうありますよね。 『オレたち花のバブル組』を読んで刺さるのは、そういう現実の泥くささを、そのまま真正面から描いているところだと思います。半沢が引かされる“空前絶後の貧乏くじ”をどう扱うかとか、力の強い者に下手に出る人間をどう見るかとか、「適任は君しかいない」と言われながら押しつけ仕事を回される場面とか、読者が保存している抜粋を見ると、まさにそこが刺さっているんだろうなと感じます。理屈ではなく、“職場で誰もが一度は遭遇する空気”が丁寧に書かれているので、自分の働き方を考えるきっかけになるんですよね。 とはいえ、この本は「逆転劇でスカッとする物語」だけではありません。半沢が言うように、人事で全てが決まるわけでもないし、結局はその時その場で自分がどう振る舞うかが大事だと、静かに腹落ちさせてくれるところがある。嫌な相手に食い込まざるを得ない状況でも、何を軸に動くかで結果の見え方が変わるというのは、フィクションだけど現実的な視点です。 仕事で「理不尽に振り回されて疲れた」と感じている人には、特に刺さると思います。今の状況をすぐ変えられなくても、自分の立ち位置の取り方を見つめ直すヒントになる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの43%が集中しています。
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