
独裁の政治思想 (角川ソフィア文庫)
猪木 正道
KADOKAWA / 2019-10-24
累計読者数4
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推定読了時間 約5時間37分
star総合評価 35/100
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この本について
仕事でもニュースでも、何か大きな力が動く場面を見るたびに、「どこから正しくて、どこから歪むのか」がよく分からなくなることがあります。リーダーシップや組織論の本を読んでも腑に落ちないのは、そもそも権力そのものの成り立ちを知らないまま判断していたからなんじゃないか…と、この本を読んで思いました。 『独裁の政治思想』が面白いのは、ヒトラーやスターリンといった誰もが知る独裁者を「善悪」で語らず、ローマの独裁官制までさかのぼって、権力がどの瞬間に“例外対応”から“恒常的な支配”へと変質するのかを淡々と追っていくところです。読んでいるうちに、自分が組織の中で見てきた「合理の名の下に例外が続いてしまう瞬間」や、「誰も止めなくなる構造」と地続きに感じられて、ちょっと背筋が伸びました。 また、独裁が必ずしも暴政から始まるわけではなく、むしろ混乱への対処として生まれるという視点も、物事の判断を一段落ち着いた距離から見直すきっかけになります。特に、受任的な独裁が環境の変化で主権独裁へと転じていく流れは、どんな組織でも起こりうる“仕組みの劣化”として読めるのが現実的です。 社会の動きにモヤモヤしがちな人や、「権力」という言葉に少し距離があるまま仕事をしている人には刺さると思います。自分の判断基準の足場を固めたいときに、静かに効いてくる一冊でした。
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出版社による紹介
「現代世界を見渡すと、右も左も独裁体制が蔓延している――。(略)現況を前もって見事に予測した先見の明」(解説より) 独裁は暴政とは異なり、自己を正当化する政治理論・思想を持つ。 にもかかわらず、独裁は暴政へと常に変質していく。 指導者は一日でも長く権力のポストに止まろうとするからだ。 20世紀独裁の二大典型、スターリンとヒトラーの独裁を理論史的に究明し、独裁体制の特質を明示した金字塔的著作。 レーニン主義と毛沢東思想の共通点も怜悧に分析している。 解説 木村汎
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