
自動車の社会的費用 (岩波新書)
宇沢 弘文
岩波書店 / 1974-06-20
累計読者数4
平均ハイライト数 49.8件/人
推定読了時間 約1時間59分
star総合評価 74/100
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この本について
最近、都市を歩いていて「なんで歩行者ってこんなに脇役扱いなんだろう…」とふと立ち止まることがあるんですよね。便利さのために仕方ないのかなと思いつつ、どこか腑に落ちない。この本を読んだ人が抜粋していた箇所を見ると、そのモヤモヤの正体をきちんと言語化してくれるところに刺さっているんだろうなと感じます。 宇沢さんは、自動車の便利さと引き換えに、誰がどれだけ負担しているのかを淡々と示していきます。事故、公害、道路構造の欠陥、そして「歩く権利」そのものが削られていく過程まで、数字と具体例で描き出す。読んでいると、単なる交通の話ではなく、「何を大事にした都市に住みたいのか」という問いに向き合わされる感覚がありました。自分の移動の選び方や、街の作られ方への見え方がじわっと変わります。 そしてありがたいのは、極端な断罪に走らず、「社会的費用を正しく負担するなら、もっと違う道があるはずだ」と静かに提示してくれるところ。歩行者を守る構造の話や、公共交通が衰退していった経緯など、普段ニュースで流れる単語の裏にこんな積み重ねがあったのかと目が覚めるようでした。 便利さと安全、自由と負担のバランスに違和感を覚えたことがある人には、とても刺さる一冊だと思います。自分の生活圏をどう見直すか、その入口をくれる本です。
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出版社による紹介
自動車は現代機械文明の輝ける象徴である。しかし、自動車による公害の発生から、また市民の安全な歩行を守るシビル・ミニマムの立場から、その無制限な増大に対する批判が生じてきた。市民の基本的権利獲得を目指す立場から、自動車の社会的費用を具体的に算出し、その内部化の方途をさぐり、あるべき都市交通の姿を示唆する。
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