
働く人のための感情資本論――パワハラ・メンタルヘルス・ライフハックの社会学
山田 陽子
青土社 / 2019-10
累計読者数4
平均ハイライト数 19.3件/人
推定読了時間 約4時間37分
star総合評価 63/100
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この本について
職場で「なんとなくしんどい」のに、その理由が自分でもつかめない時ってありますよね。怒りや苛立ちが湧いても、職場では「不適切」とされて飲み込み、明るく前向きでいることを求められる。気づけば、感情の整理より“演じること”の方にエネルギーを使っている。僕自身、こういう違和感をうまく言葉にできずにいました。 『働く人のための感情資本論』は、そのモヤモヤに名前をつけてくれる本でした。たとえば、怒りがなぜ「不適切」とされるのか、その背景にある感情文化や制度まで丁寧に説明してくれるし、パワハラが単に「性格の問題」ではなく、業務フレームや評価構造の中で見えなくされていく過程まで描かれています。また、私たちが当たり前だと思っているメンタルケアが、どのように産業と結びつき、個人の問題として扱われてしまうのかも浮かび上がってきます。 この本の良いところは、解決策を押しつけてこないところです。代わりに、「自分が抱えてきた感情は、どこから来ていたのか」を理解するための地図を渡してくれる。読んだあと、職場での違和感を自分のせいにしすぎなくなりました。 職場でのコミュニケーションや感情の扱いに疲れている人に、静かに効いてくる本だと思います。
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出版社による紹介
職場のパワハラ、メンタルケアと産業保健、過労自殺とうつ病、ライフハックの現場、ワーママのため息。感情が管理され、生が査定される時代。私たちは、グッとこらえたこの心の揺らぎと、どう向き合えばいいのか。毎日の仕事は、社会問題とどうつながっているのか。現代に疲弊する、働く人びとのための社会学。
目次
働く人のための感情資本論 感情という資本 メンタルヘルスという投資 自殺のリスク化と医療化 自殺の意味論 「パワーハラスメント」の社会学 時は金なり、感情も金なり ワーキング・マザーの「長時間労働」
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