
スティグリッツ PROGRESSIVE CAPITALISM(プログレッシブ キャピタリズム)
ジョセフ E スティグリッツ and 山田 美明
東洋経済新報社 / 2019-12-20
この本について
最近、「なんで自分の生活はこんなに変わらないのに、ニュースでは“経済は好調”って言われるんだろう」とか、「市場に任せろって話、結局だれの利益になってるんだろう」といったモヤモヤを抱えている人、多い気がします。僕もそのひとりで、どうにも腑に落ちない感覚だけが溜まっていく時期がありました。 スティグリッツの『プログレッシブ・キャピタリズム』は、そのモヤモヤを“構造”として見せてくれる本でした。たとえば、企業の市場支配力がどうやって価格や競争を歪めているのか。労働分配率がなぜこんな勢いで下がったのか。あるいは、「市場は自然にできるものではなく、政策で形づくられる」という当たり前だけど日常の実感から遠い事実。このあたりが、点だった不満を線にしてくれる感じがありました。読んでいて、ニュースの背景が少しだけ立体的に見えるようになるんですよね。 同時に、この本は「だから資本主義は終わりだ」とか「こうすれば一発で解決」といった極端な話はしていません。むしろ、政府と市場をどう組み合わせれば“普通の暮らし”が報われる方向に戻せるのかを、非常に現実的な視点で書いています。自分の生活の違和感を、感情論ではなく構造として理解したい人にはちょうどいい距離感だと思います。 特に、「格差の仕組みをちゃんと知りたいけど陰謀論には寄りたくない」というタイプの人には刺さるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの40%が集中しています。
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