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国富論(上) (講談社学術文庫)

国富論(上) (講談社学術文庫)

アダム・スミス and 高哲男

講談社

累計読者数5
平均ハイライト数 7.2件/人
推定読了時間 約17時間25分
star総合評価 32/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 22%

この本について

仕事でも日常でも、「自分がやっていることは社会のどこにつながっているんだろう」とモヤッとすることが多いです。効率化だの専門性だのと言われても、その先に何があるのか見えにくいまま続けている感覚、けっこう共有されている気がします。 『国富論』を読むと、そのモヤモヤに少し輪郭が出ます。たとえば分業がなぜ社会全体の豊かさにつながるのか、個々人が自分の利益を追っているだけでどうして社会の収入が最大化されていくのか。抜粋にもありますが、スミスは「誰かが全体を設計したわけではないのに、結果的にそうなる」構造を、具体的な作業の積み重ねから説明してくれます。ピン工場の例なんてまさにそうで、個人の技量や集中が積み上がるだけで、全体の成果が桁違いに変わる。これは今の仕事の実感にもつながります。 同時に、学者や研究者の役割が分業の一部として描かれているのも興味深いです。抽象的な知識であっても、社会が進歩すると必要になるし、専門性の細分化は決してムダな贅沢ではない。自分の担当領域に閉じこもっているように見えるときでも、それが全体のどこかで価値につながっている可能性を思い出せます。 自分の仕事が社会にどう組み込まれているのかを一度フラットに見直したい人には、ゆっくり効く一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

『国富論』1776年に出版されたアダム・スミスの『道徳感情論』(講談社学術文庫)とならぶ主要二大著作のひとつです。近代経済学の嚆矢とされ、社会思想史上の最重要古典でもあります。『国富論』の取り扱う主題は、多岐にわたり、 分業の役割、 貨幣の特徴、 労働と利子についての考察、 国家間貿易の意味、 国家社会の発展段階とその特徴、 分業と製造業の発展の関係、 国家における軍隊の維持、 道路、港湾、運河などのインフラストラクチャーの整備と維持、 税金の種類と意味、 会社による独占の問題、 重商主義と重農主義の検討、 公債についての考え方、 などなどです。 かつては、市場という「神の見えざる手」に委ね「レッセフェール(自由放任主義)」で、経済は自然と最善へと向かうと主張した書物と受け取られてきました。 しかしそのような読み方は単純にすぎます。 スミス『道徳感情論』とあわせて読むことで、真に国家が豊かになることの哲学を探究しています。
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