
超訳「国富論」―――経済学の原点を2時間で理解する
大村 大次郎
この本について
最近、「自分ががんばって働いても生活が苦しいのはなんでだろう」とか、「自由競争って本当にみんなを幸せにするのか」と、うまく説明できないモヤモヤを抱えている人とよく話します。仕事でも社会でも、“原理は分かった気がするけど現実が追いついていない感じ”ってありますよね。僕自身、その違和感の正体をつかめずにいたときに手にとったのが、この超訳版の国富論でした。 意外だったのは、アダム・スミスが「自由にすれば全部うまくいく」と言っていたわけではなかったことです。彼はまず「国民全体が豊かにならなければ国は豊かにならない」という前提を置いた上で、独占の害や、労働者が家族を養える賃金を受け取れない社会の危うさをかなり率直に書いています。読み進めるうちに、自分のモヤモヤが「制度や仕組みの歪みから来ていたのか」と腑に落ちていく感覚がありました。 もう一つ刺さったのは、「神の見えざる手」が都合よく切り取られてきた歴史です。スミスが言いたかったのは、強引な国家介入や独占が市場の働きを壊すという話であって、“好き勝手やれ”ではなかったという点。ここを理解すると、日本の「輸出さえ伸ばせばいい」という発想や、許認可で新規参入がしづらい構造が、どこで止まってしまっているのかが見えてきます。 仕事の現場で「これって本当に正しい仕組みなんだっけ」と感じることが増えた人や、経済の話を“現実の自分ごと”として捉え直したい人には、静かに効いてくる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの30%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要









