
「バカ」の研究
セルジュ・シコッティ、イヴ゠アレクサンドル・タルマン、ブリジット・アクセルラッド、アーロン・ジェームズ、エヴァ・ドロツダ゠サンコウスカ、ダニエル・カーネマン、ニコラ・ゴーヴリ、パトリック・モロー、アントニオ・ダマシオ、ジャン・コトロー、ライアン・ホリデイ、フランソワ・ジョスト、ハワード・ガードナー、セバスチャン・ディエゲス、クローディ・ベール、ダン・アリエリー、ジャン゠フランソワ・ドルティエ、ローラン・ベーグ、アリソン・ゴプニック、デルフィーヌ・ウディエット、ジャン゠クロード・カリエール、ステイシー・キャラハン、トビ・ナタン、ジャン゠フランソワ・マルミオン、田中裕子
亜紀書房 / 2020-06-25
この本について
ときどき、自分でも説明できない判断をしてしまって、「なんであの時あんな選択をしたんだろう…」と後からじわっと恥ずかしくなることがあります。人のことになると「なんでそんな行動を?」と思うのに、自分の番になると同じように引っかかる。そのモヤモヤを放置したまま大人になってしまった人は多い気がします。 『「バカ」の研究』は、そういう“自分でもよくわからない判断ミス”に少し光を当ててくれる本でした。確証バイアスや後知恵バイアスのように、気づかないうちに都合のいい情報ばかり拾ってしまうクセ。ハロー効果みたいに、たった一つの印象で人の評価を丸ごと決めつけてしまう瞬間。あるいは、スティーブ・ジョブズの例にあるように、確信が人を盲目にしてしまう怖さ。どれも「自分もやってるな…」と思い当たる場面があって、読んでいて胸の奥がじわっと熱くなりました。 この本がありがたかったのは、「気をつけろ」と説教する方向ではなく、なぜ人はそうなるのか、どうすれば少しだけ視野を広げられるのかを、実例と研究で淡々と示してくれるところです。たとえば、判断が怪しいと感じたときに「自分の考えを否定するパターンも一度だけ試す」というシンプルな工夫が載っているだけで、翌日の会議での言葉選びが変わりました。損失回避のクセを知ると、やたら保守的になっていた自分の企画の通し方もちょっと変えられます。 自分の認知のクセを“矯正する”というより、まず“観察できるようになる”一冊でした。自分の判断に違和感を覚えることが増えてきた人に、静かに刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
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