
ポジショナルフットボール実践論 すべては「相手を困らせる立ち位置」を取ることから始まる
渡邉 晋
この本について
サッカーを見ていて、「なんで同じように前進できたり、できなかったりするんだろう…」と理由がつかみきれないまま終わること、ありませんか。仕事でもそうですが、現場で起きている“動きの意味”が言語化できないと、改善したくてもどこから手をつければいいのか迷うばかりでした。 この本が面白いのは、抽象的な理論ではなく、実際の指導の中で「どう立つか」「どう困らせるか」を徹底的に扱っているところです。たとえば、ワンタッチやリターン禁止といった制限を通して、選手が自然と“三角形の関係”を作りにいく話。あるいは、一人の立ち位置で相手を二人以上困らせるという発想。その結果、ボールの動き方だけじゃなく、見えてくる選択肢まで変わるんですよね。読んでいると、立ち位置の違いだけで現象そのものが変わる感覚が腹に落ちてきます。 個人的に刺さったのは、「流動的=好き勝手ではない」という指摘と、「想定内を増やす」というゲームプランの考え方。これってサッカーに限らず、チーム作りや仕事の段取りでもそのまま使えるなと思いました。結局、環境がどんなに揺れても、“原則があるかどうか”で安定感が全然違うんですよね。 戦術本が好きな人よりも、「現象が整理されないままモヤモヤしてきた指導者」「自分のチームの再現性に悩んでいる人」にしっくりくる一冊だと思います。
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