
『コーラン』を読む (岩波現代文庫)
井筒 俊彦
岩波書店 / 2013-02-15
累計読者数4
平均ハイライト数 91.8件/人
推定読了時間 約5時間18分
star総合評価 65/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 18%
この本について
宗教や哲学の話って、どこか「遠い世界の理屈」に感じてしまうことが多いと思います。特に死後観や救いの概念は、自分の生活や仕事とどんな関係があるのかよくわからないまま、なんとなく心に引っかかったまま放置してしまうことがあるんですよね。僕もずっとそうでした。 井筒俊彦『「コーラン」を読む』は、そのモヤモヤを少しだけ言葉にしてくれます。たとえば、復活や終末の描写が「非合理かどうか」の話ではなく、そもそもどんな世界像の上に成り立っているのかを丁寧に説明してくれる。あるいは、アラブ社会では当然だった血筋の価値観が、イスラームの登場とともにどう覆されたかも語られる。こういう背景を知ると、宗教的主張が単なる“正しさ比べ”ではなく、文化や生活の延長線にあったことが見えてくるんです。 さらにおもしろいのは、『コーラン』をひとつの言語作品として読む視点が入っているところ。終末のイメージが時に物語的で、時に異様にリアルで、その揺れをどう読むか。普段の読書や仕事で「言葉との距離感」を考えるときにもじんわり効いてくる視点でした。 宗教そのものより、「人は世界をどう意味づけるのか」を知りたい人には刺さる本だと思います。僕も読みながら、自分の中の前提が静かに書き換わっていく感じがありました。
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出版社による紹介
イスラーム哲学研究の第一人者が,『コーラン』をテキストにそって,多角的な観点を用いながら解読する.イスラームの根本概念である「終末論」「預言・預言者」「啓示」等を通して,『コーラン』の深い精神性が明確にされる.本書は,優れたコーラン入門としてはもとより,井筒哲学の基礎的構造を論じた「井筒俊彦入門」の書でもある.(解説=若松英輔)
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