
人と社会の本質をつかむ 心理学 (「わかったつもり」で終わらない 独学シリーズ)
内藤誼人
ディスカヴァー・トゥエンティワン / 2021-11-19
この本について
仕事でも人間関係でも、理由はうまく説明できないのに「なんでこんなに読めないんだろう」と感じる瞬間ってありますよね。相手の反応も、自分の気分の変わり方も、毎回ぶれがあって法則が見えない。私もずっと感覚頼りで処理してきたところがあって、正直それに疲れていました。 この本は、そんなモヤモヤをいきなり解決してくれるわけではないんですが、「そもそも人の心を扱うって、こういうふうに分解して考えるんだ」という土台をくれる感じがありました。心理学が哲学からどう離れていったのか、なぜ“変数”という考え方が必須なのか、なぜ人を単純化せざるを得ないのか。ここが腹落ちすると、現場の出来事をちょっと距離を置いて眺められるようになります。例えば、部下が動かないときにリーダーの指示の量をどう調整するかとか、ケチをつける人が妙に頭が良さそうに見えてしまう現象とか、一見バラバラの出来事を「変数の関係」として扱えるようになるんですね。 そして何より、「私はこう思う」ではなく「データはこう語っている」という実証主義の姿勢が紹介されていて、感情に振り回されがちな場面でも一度立ち止まるクセがつきます。笑顔をつくると気分が変わるフェイシャル・フィードバック効果のように、生活にそのまま持ち込める話も多いので、読んで終わりになりにくいのもありがたいところです。 感覚よりも、少しでも“観察”に寄せて自分の行動を組み立てたい人に刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの64%が集中しています。
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