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噛みあわない会話と、ある過去について (講談社文庫)

噛みあわない会話と、ある過去について (講談社文庫)

辻村深月

講談社 / 2018-06

累計読者数4
平均ハイライト数 10.3件/人
推定読了時間 約4時間7分
star総合評価 48/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 63%

この本について

人と話していて、「そんなつもりじゃないんだけどな…」と胸のどこかがざわつく瞬間ってありますよね。相手の何気ない一言で自分だけが傷ついてしまったり、グループの中でうまく噛み合わず、気づけば自信まで持っていかれる感じ。大人になっても、形を変えてあの感覚がふいに戻ってくることがあります。 辻村深月さんの『噛みあわない会話と、ある過去について』は、その「何が悪いわけでもないのにズレてしまう感覚」を丁寧にすくい上げる物語でした。抜粋に反応した方は、おそらく“悪気なく踏み込んでくる人への戸惑い”や“周りに合わせられない自分が間違ってる気がしてしまうあの圧”に、どこか覚えがあったのだと思います。読んでいて、昔の自分が呼び出されるような感覚がありました。 この本が効くのは、まず「傷ついたのは自分のせいじゃない」と少し呼吸を取り戻せるところです。あの頃、理不尽に感じていたことに名前がつくような安心感があります。それから、会話の“ズレ”の原因が単なる性格の相性ではなく、立場や距離感の取り方の違いにもあると気づけるので、自分を責めるだけの視点から一歩離れやすくなります。もうひとつ挙げるなら、過去の経験を思い出しても、ただの黒歴史ではなく「当時の自分なりに必死だった証拠」に見えてくるところ。これは結構大きかったです。 昔の人間関係を思い出すと、今でも少し胸が痛む人に刺さると思います。無理に前向きになる必要はなくて、ただ「そうだったよね」と静かに整理できる時間をくれる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

2018年本屋大賞受賞後第一作! あのころ言葉にできなかった悔しさを、辻村深月は知っている。切れ味鋭い傑作短編集。

目次

ナベちゃんのヨメ パッとしない子 ママ・はは 早穂とゆかり
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