
平場の月 (光文社文庫)
朝倉 かすみ
累計読者数4
平均ハイライト数 7.3件/人
star総合評価 49/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 46%
この本について
人との距離って、近づきたいのに踏み込むのが怖かったり、逆に踏み込みすぎて後から自己嫌悪したり、その揺れがしんどいときがあります。助けたい気持ちと、面倒に巻き込まれたくない気持ちが同時に出てくるあの感じ。年齢を重ねても、その葛藤はなぜか薄くならないんですよね。 『平場の月』を読んで刺さるのは、その揺れをごまかさずに描いているところだと思います。たとえば「困っている誰かを前にしたら、なにができるのか本気で考えてしまった」という場面。善人ぶるわけでもなく、偽善を笑い飛ばすわけでもなく、ただその瞬間だけ素直に相手を思った気持ちが描かれていて、読んでいる側も少しだけ胸の奥がざわつきます。また、関係に名前をつけないまま寄りかかったり離れたりする二人の時間が、妙に生活の手ざわりに近い。恋愛というより、誰かと生きることの重さが静かに染みてきます。 大きく人生が変わる決断よりも、日々の細かい感情の揺れがしんどい人に届く本です。特別なドラマじゃなくても、人はこんなふうに誰かとつながっていくんだと思わせてくれる。そんな一冊でした。
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多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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出版社による紹介
須藤が死んだと聞かされたのは、小学校中学校と同窓の安西からだ。須藤と同じパート先だったウミちゃんから聞いたのだという。青砥は離婚して戻った地元で、再会したときのことを思い出す。検査で行った病院の売店に彼女はいた。中学時代、「太い」感じのする女子だった。五十年生き、二人は再会し、これからの人生にお互いが存在することを感じていた。第32回山本周五郎賞受賞作!
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