
2025年日本経済再生戦略 国にも組織にも頼らない力が日本を救う (SB新書)
成毛 眞、冨山 和彦
SBクリエイティブ / 2022-04-28
この本について
会社に勤めていると、「結局この働き方のままでいいのか」「国も企業も変わらないなら、自分はどう動けばいいんだろう」と、じわっとした不安が消えないときがあります。特に景気のニュースを見るたびに、自分のキャリアや将来がどれだけ環境に依存しているのか、考えさせられることが増えました。 この本は、そういうモヤモヤへの“答えを示す”というより、「まず現実を正しく見る」というところから背中を押してくれる内容でした。たとえば、日本の多くの企業が官製内需に頼りきりで、構造的に変われないまま衰えている現状。逆に、地方の小さな企業が世界と直接つながって成長している事例。こうした対比が、自分の立ち位置を見直すきっかけになります。そして著者が繰り返し語るのは、政府や企業が守ってくれる前提を手放し、自分の「業」を持つ重要性です。スキルや才覚で対価を得る経験が、これからの個人の生命線になるという視点は、読みながら胸がざわつきました。 もう一つ、この本の効き目として大きかったのは、「自分勝手に生きる」という言葉の新しい捉え方でした。わがままに生きろという話ではなく、空気や前例に従って埋もれてしまうリスクを真正面から見せてくれます。環境の変化が速い今、「では今はどうだろう?」と考え続ける姿勢こそが、自分を守る最初の一歩なんだと腑に落ちました。 こんな人に刺さる本だと思います。会社の中でそこそこ働けてはいるけれど、「このまま10年続けたら何が残るんだろう」と、一度でも立ち止まったことのある人。読んでいて少し痛みもありますが、その痛みがちゃんと前に進む方向を示してくれる一冊でした。
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