
生命式 (河出文庫)
村田沙耶香
河出書房新社 / 2019-10-17
この本について
他人と同じように振る舞えているのか、ときどき不安になります。普通って何なのかも分からないし、誰かの価値観に合わせているうちに、自分の感覚がどこかへ行ってしまう感じもある。周りに馴染もうとしながら、でもどこかで「本当は違うんだけどな」とつぶやいてしまうあの感じです。 村田沙耶香『生命式』は、そのモヤモヤを無理に解消しようとはしません。ただ、自分が感じている「違和感」そのものに光を当ててくれるところがあります。例えば、正常と呼ばれるものの心許なさだったり、食べ物や文化を介して見えてくる「他人の世界」の距離感だったり、みんなが少しずつ噓をついて成り立っている社会の脆さだったり。読んでいると、ああ、自分が戸惑っていたのは変だからじゃなくて、もともと世界がそういう構造だからなんだ、と少しだけ息ができるようになります。 特に刺さったのは、誰かの価値観に強く引っ張られそうになったとき、自分の身体や欲望を取り戻す感覚がちゃんと描かれているところです。強さではなく、ただ「自分のままでいたい」と願うときの小さな抵抗。その現実的な手触りが、この本にはあります。 「周りと同じ顔をしながら、本音は常に別の場所にある」というタイプの人には、けっこう深く届くと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt
【合本版】世界99 (集英社文芸単行本)
村田沙耶香

信仰 (文春文庫)
村田 沙耶香

正欲(新潮文庫)
朝井リョウ
![文藝春秋2016年9月号[雑誌]](https://m.media-amazon.com/images/I/91BsyOPUDfL._SY500.jpg)
文藝春秋2016年9月号[雑誌]
村田沙耶香、立花隆、塩野七生、佐藤優、浅田次郎、伊集院静、半藤一利、保阪正康、渡辺和子、柳田邦男、石原慎太郎、エマニュエル・トッド、瀬戸内寂聴、五木寛之、萩本欽一、横尾忠則、大林宣彦、伊東四朗、徳光和夫、ちばてつや、キダ・タロー、大竹しのぶ、松重豊

コンビニ人間 (文春e-book)
村田沙耶香
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要


