
「正しい戦争」は本当にあるのか (講談社+α新書)
藤原帰一
講談社 / 2022-05-20
累計読者数3
平均ハイライト数 14.3件/人
推定読了時間 約2時間43分
star総合評価 46/100
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この本について
国際情勢のニュースを見るたびに、「正義って本当に存在するのか」とか、「武力を否定したいけど、理想だけでは語れないよな」とモヤモヤが残ることがあります。自分が当事者じゃない位置から語ってしまっている感覚に、少し引っかかる瞬間もあるはずです。 藤原帰一『「正しい戦争」は本当にあるのか』は、そのモヤモヤをごまかさずに見つめ直すための本でした。読者が保存していた部分を見ても、「軍事力に頼らない選択肢はあるのか」「最小の武力で状況をどう抑えるのか」といった視点に反応している人が多いように感じます。この本は、武力の必要性を一刀両断するわけでもなく、かといって“正義の戦争”を持ち上げるわけでもありません。自分が被害者になる可能性を想像すると、言葉の重さが変わる──そんな当たり前だけど避けてしまう視点を、静かに引き戻してくれます。 個人的に効いたのは、ヨーロッパの「力の均衡」やアメリカの建国思想など、国によって“戦争観”が全然違うという指摘でした。外交のニュースを読むときに、「なぜあの国はこう動くのか」を表層ではなく歴史の流れで考えられるようになったのは大きかったです。また、軍事力を否定しないまま、それでもどう抑えるかを考える姿勢は、白黒つけられない現実に向き合うときの手がかりになりました。 戦争や安全保障を語るときに、どこか自分の言葉が薄っぺらい気がしていた人に刺さる本だと思います。
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出版社による紹介
「ぼくは抽象論が嫌いなんですよ」ーーそう宣言して、「戦争と平和」について論じた名著を、新書版として復刊。 経済のグローバリゼーションによって世界中のサプライチェーンがつながったことで、大規模な戦争が「不合理」なものと思われていたいま、なぜロシアは侵略を開始したのか。 独裁的な指導者ひとりの個性や、権力への渇望だけでは説明できない戦争の深層を語りつくす。 もはやあと戻りできない歴史の転換点に立ち、日本最高の知性の一人が洞察する。 「核は使えない兵器ではなく、大規模な兵器に過ぎません」 「〈力〉から〈民族〉へ、〈民族〉から〈デモクラシー〉へという流れが、まさに新しい対立を作っている」 「政治でも経済でも、お金持ちのグローバリズム、貧乏人のナショナリズム」 「東西の緊張が高まるとヨーロッパは戦場になっちゃう」 「米ソが同じ側にいるってことは、地域紛争に大兵力を駆使できるってことです」 「冷戦が終わったことじゃなくて、こういう終わり方をしたことがあとあと尾を引いた」 「小規模で短期の戦争を伴うと、戦争という行動は合理的なんだというふうに考えられちゃう」 「自由主義っていうのはヘタをすれば戦争抑制どころか、これまで以上に強い軍隊を生み出した」 「自分たちが侵略されてもいないときの軍事行動は、単純に侵略戦争以外のなにものでもない」 「平和はお題目じゃない。必要なのは祈る平和じゃなくて、作る平和です」
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