
今日の芸術 新装版~時代を創造するものは誰か~ (光文社文庫)
岡本 太郎
光文社 / 199903
累計読者数4
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star総合評価 74/100
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この本について
仕事でも趣味でも、「自分の感覚ってこれで合ってるんだろうか」と不安になることがよくあります。とくにアートや創作まわりの話題になると、知識や歴史を知らないと語ってはいけないような空気があって、つい引いてしまう。でも本当は、もっと素直に「自分はどう感じたか」を大事にしたい。そんなモヤモヤを抱えているときに、岡本太郎の『今日の芸術』はけっこう効きます。 読んでまず背中を押されるのは、「いいと思った分だけわかっている」という言葉です。知識の正しさじゃなく、今ここでどう反応したかが出発点でいい。さらに、この本は“きれいさ”や“巧さ”といった既存の基準から距離を置いてみる視点もくれます。うまいから価値があるわけではないし、逆に時代に消費される“モダンさ”も本質ではない。自分の感覚を曇らせていた前提が、静かにほどけていく感じがあります。 そして一番刺さるのは、「創る」という行為を作品の有無で判断しない姿勢です。絵筆を持たなくても、生活の中で何かに心が動いて、それが自分のエネルギーにつながっているなら、それ自体が創造だと言い切る。結果に縛られがちな僕には、この視点がかなり救いになりました。 自分の感性を押しつぶしたまま大人になった気がしている人、あるいは何か新しいことを始めたいのに最初の一歩で止まってしまう人に、静かに火をつける本だと思います。
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