
ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン
仲野 佑希, 宮田 宏美, and ダークパターンJP編集部
翔泳社 / 2022-08-03
この本について
数字を追う仕事をしていると、「これ本当にユーザーのためになってるんだっけ…?」とふと不安になる瞬間がありませんか。A/Bテストで数字は伸びているのに、なぜか胸のどこかがざわつく感じとか。僕も案件が立て込むと、便利な心理効果やデザイン手法を“とりあえず貼る”みたいな使い方になってしまい、ユーザーの顔が見えなくなることがありました。 この本は、そんなモヤモヤの正体を丁寧に言語化してくれます。たとえば、ゴーストボタンが22%もユーザーの時間を奪ってしまう事実や、手数料を隠すと短期的な売上が上がっても、長期的には購入率や信頼が落ちていくデータなど、「なんとなく不誠実かも」と思っていたことに客観的な根拠が揃っている。さらに、ダークパターンが引き起こすのは売上だけの問題ではなく、カスタマーサポートの負担増や離職率の上昇、業界全体の信頼低下にまで広がると示してくれるので、日々の施策が組織全体にどう影響するのかも立体的に見えてきます。 また、法規制の動きや海外企業の事例も多く載っていて、「今は大丈夫」では済まない空気感もよくわかる。僕自身、数字主導の改善を進める中で麻痺していた感覚があったと気づかされました。ユーザーを“動かす”のではなく、ちゃんと“助ける”方向に軸足を戻したい人には、かなり手触りのある一冊だと思います。 特に、「短期のKPIとユーザー信頼のどちらを優先すべきか」で揺れがちな人に刺さる本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの30%が集中しています。
読書の順序
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