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頰に哀しみを刻め (ハーパーBOOKS)

頰に哀しみを刻め (ハーパーBOOKS)

S・A・コスビー and 加賀山 卓朗

累計読者数4
平均ハイライト数 3.3件/人
star総合評価 51/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 69%

この本について

家族や身近な人との距離感って、一度こじれると何年たっても引っかかったままになりますよね。相手の幸せを素直に喜べない瞬間があったり、正しさを盾にしてしまったり。頭ではわかっているのに、心が追いつかないまま時間だけが進んでいく感じ、僕自身かなり心当たりがあります。 『頰に哀しみを刻め』の抜粋に多くの人が保存していたのは、「わかるのに時間がかかった」という正直さや、「何がふつうか決められない」と気づくまでの葛藤が、どこか自分の生活にも重なるからだと思うんです。父親たちが息子の生き方を受け止められず、後になってようやくその重さに向き合う流れは、親子に限らず、人間関係のすれ違い全般に通じるものがあります。 この物語が効くのは、感情をきれいに整理しようとするよりも、まず「理解が追いつかない自分」をそのまま見つめるところから動き出せる点です。復讐の場面で語られる「復讐はちょっといいスーツを着た憎しみ」という一文も、怒りに理由を与えて突っ走ろうとする自分を一度止めてくれる。さらに、何度でも選び直すしかないという視点が、遅すぎるように思える後悔にも小さな出口をつくってくれます。 身近な人をうまく愛せなかった経験がある人には、特に静かに響くはずです。

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