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エンタメビジネス全史 「IP先進国ニッポン」の誕生と構造

エンタメビジネス全史 「IP先進国ニッポン」の誕生と構造

中山 淳雄

日経BP / 2023-03-24

累計読者数43
平均ハイライト数 18.1件/人
推定読了時間 約5時間25分
star総合評価 66/100
menu_book精読型
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この本について

仕事でエンタメ業界のニュースを追っていると、「なんでこの企画は通るんだろう」とか「どこにお金が流れているのか全然つかめない」といった宙ぶらりんな感覚が続くことがよくあります。作品は好きなのに、ビジネスの仕組みが見えないまま判断してしまっている気がして、どこかモヤっとするあの感じです。僕自身もしょっちゅうそこで迷っていました。 この本は、その曖昧な部分に輪郭をつけてくれる一冊でした。たとえば、アニメが視聴率だけでは採算が取れないのに、なぜ今こんなに量産されているのか。そこに製作委員会方式という“出口を押さえたプレイヤーが投資を後押しする”仕組みがあると知ると、普段見ている作品の背景が全然違って見えてきます。また、ポケモンのような巨大IPが、最初はたった2人の会社から生まれ、任天堂がなぜそこに投資したのかという文脈を追うと、企画の芽の育ち方が現実味をもって理解できます。さらに、音楽産業がナップスター、iTunes、スポティファイと崩れ落ちながら再編されてきた流れも、技術変化と権利構造の関係が腑に落ちる形で描かれています。 エンタメ業界を“なんとなくの雰囲気”で追いかけてきた人ほど、バラバラだった知識が線でつながる感覚があるはずです。企画に関わる人やクリエイター寄りの仕事をしている人にも、かなり刺さると思います。 表に見える作品の裏でどんな力学が働いているのかを知りたい人に、とても相性がいい一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「エンタメの歴史は、日本人の英知と野心の宝庫である」佐々木紀彦(PIVOT代表取締役) おもしろすぎるゼロイチ挑戦の物語――。 任天堂、ポケモン、DeNA、手塚治虫、BL、コミケ、ジャンプ、コロコロ、正力松太郎、ディズニー、東アニ、エヴァンゲリオン、ジブリ、鬼滅、ソニー、ナベプロ、ジャニーズ、宝塚、松竹、吉本、力道山、グレイシー、東映、角川、巨人、新日本プロレス…… 本書は、エンタメ産業がどんな環境下で誰の手によって生まれ、どんな手段でビジネスモデルを構築していったのか、そのエポックをまとめたエンタメビジネスの教科書である。同時に本書は、ゼロイチでビジネスを生み出すための教科書にもなる。なぜならエンタメは市場ゼロから生み出されたものだからだ。人を喜ばせたいというピュアな発想から生まれ、その可能性を見いだした投資家などの支援者がついて、コンテンツを供給するクリエイターが企業の中に入り、ユーザーが定期的にお金を払う状態に至るまで、並々ならぬ過程を経ている。 この産業には新時代の予兆がある――。 興味本位で非実質的なものだからこそ、エンタメ産業のビジネスモデル構築は非常に前衛的で実験的である。この実験が先行することによって、技術的イノベーションのたびにユーザーがどう変化するかを他産業は時間をかけて受容し、アジャストしていくことができる。「エンタメ産業のカナリア」の音楽産業が先行して引き受けたダメージを見ながら、他のエンタメ産業も、それ以外の重厚長大産業すらも、新時代の予兆を感じ取るのである。エンタメは社会構造の入口/出口に恒常的に立ち現れる、「産業の様式美」である。(「終章」より)
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