
ふつうの相談
東畑開人
講談社 / 2023-08-15
累計読者数15
平均ハイライト数 39.2件/人
star総合評価 70/100
start序盤集中型
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この本について
仕事でも家庭でも、人の相談に乗る場面って意外と多いのに、「これでいいのかな」といつも少し不安になります。相手の問題がどこにあるのかも曖昧だし、専門家のように振る舞うのも違う気がする。かといって、ただ聞くだけでは足りない気もする。このあたりのモヤモヤは、僕自身ずっと抱えたままでした。 『ふつうの相談』は、その曖昧な領域を「ふつう」という言葉の中にある包摂や排除まで含めて丁寧に整理してくれます。特に、問題が相手の内側と外側のどちらにあるのかを一緒に見極めていく視点は、実際の会話の場面でかなり効きます。また、相談は専門性だけで成立しているわけではなく、その人の日常のルールに沿って関わることで安心が生まれる、という指摘も腑に落ちました。知識を渡すことがまず必要で、その後に関係性がついてくる、という順番も現場の感覚と近いです。 読みながら、「相談って特別な技法というより、関係者を増やし、みんなで心配できる場をつくることなんだ」という視点に少し救われました。相手の混乱を言語化し直すだけでも、状況が一段落ち着くことがある。専門家でなくてもできることは思ったより多いのかもしれません。 身近な人の相談に向き合うときに、いつも自分の立ち位置が揺れやすい人に刺さる本です。
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出版社による紹介
ケアする人たちすべてに贈る。友人論と心理療法論を串刺しにする、「つながり」をめぐる根源的思索! 人が人を支えるとはどういうことか。心の回復はいかにして可能になるか。 この問いに答えるために、臨床心理学と医療人類学を駆使して、「ふつうの相談」を解き明かす。 精神分析からソーシャルワークまで、病院から学校まで、介護施設から子育て支援窓口まで、そして職場での立ち話から友人への打ち明け話まで。つまり、専門家から素人まで、あらゆるところに生い茂る「ふつうの相談」とは一体何か。 心のメカニズムを専門的に物語る学派知と、絶えずこれを相対化する世間知と現場知。これらの対話は、やがて球体の臨床学へとたどり着き、対人支援の一般理論を描き出す。 補遺として「中断十カ条――若き心理士への手紙」を収録。
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