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なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない(新潮文庫)

なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない(新潮文庫)

東畑開人

新潮社 / 2022-03-16

累計読者数9
平均ハイライト数 20件/人
推定読了時間 約3時間40分
star総合評価 57/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 22%

この本について

最近、人と会っていてもどこか「仕事モード」が抜けなかったり、気づけば休日まで“役に立つかどうか”で物事を判断してしまうことがあって、自分でも少し苦しいなと思うことがあります。頑張りたい気持ちは本物なのに、心の向きがうまく分からないまま毎日を進めてしまう感じです。 東畑開人さんのこの本は、そんな「どこに自分の心があるのかわからない状態」を、無理に前向きにさせるのではなく、いったんほどいてくれる本でした。読者が保存している箇所を見ると、刺さっているのは“補助線で心をわける”という発想と、“働くこと”と“愛すること”のバランスが崩れる怖さなんだと思います。たとえば、ネガティブを排除し続けてポジティブを維持しようとするしんどさや、自分の中にある葛藤をひとつずつ分割して見せてくれるくだりは、読んでいてかなり救われます。嫌いと好き、期待と失望が同時に存在していい、と言われた気がしました。 もうひとつ大きかったのは、“働くことの小舟化”の話です。自分で舵を取らなきゃいけない時代だからこそ、気づくと「愛すること」が後回しになり、全部がサバイバルになる。その構造を言語化してくれるだけで、なぜ疲れるのかが腑に落ちるんですよね。 自分の気持ちが複雑すぎて整理がつかないとき、現実にどう向き合えばいいか見えなくなっているときに特にしみる本です。「頑張れているのに、心だけが置いてけぼりになっている気がする人」に届くと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

どこでも、誰とでもつながれる時代。なのに、どうしようもなく「ひとりぼっち」だと感じるのはなぜ? 検索すれば、わかりやすい「答え」がありあまる時代。なのに、自分のこころがわからなくなるのはどうして? 紀伊國屋じんぶん大賞受賞の臨床心理士が読者との〈夜の航海〉を通じて描く、新感覚の「読むセラピー」。
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