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マルチの子 (徳間文庫)

マルチの子 (徳間文庫)

西尾潤

累計読者数10
平均ハイライト数 11.4件/人
star総合評価 57/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 47%

この本について

人と会ったあと、「なんであの場で断れなかったんだろう」とか、「自分だけ何も成果を出せてない気がする」とか、妙なモヤモヤが残ることってありませんか。自信のなさと、どこかで満たされない感じが混ざったまま、判断がぶれるあの感じです。僕もそういう時期が長くて、誰かの強い言葉や成功話にふわっと引っ張られそうになることがありました。 『マルチの子』は、そういう“揺れやすい心”を物語としてまっすぐ描いてくれる小説です。主人公が勉強熱心で不器用なまま、どんどん熱を帯びていく姿や、「一貫性の法則」によって自分の選択を正当化してしまう流れは、他人事のようでいて、実際は日常のあちこちにある出来事だと思います。また、成功の“証”を見せられたり、ストーリーで心をつかまれたり、具体的な手法が物語に織り込まれているから、読んでいて「あれ、自分もこういう場面で似た反応してるかも」と気づかされる瞬間が多いです。 個人的には、主人公が家族や友人との距離がどんどんズレていく描写が一番効きました。正しさではなく、孤独や承認欲求がどう判断を変えていくのかがとてもリアルで、自分の弱さとちゃんと向き合わされる感じがあります。仕組みの知識というより、「人はこうして巻き込まれていくのか」という理解が静かに積み上がる本です。 自分の“揺れやすさ”に心当たりがある人に刺さると思います。ほんの少しでも、判断の軸を外に預けてしまいそうな時に読んでよかった一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

朝日新聞、日本経済新聞ほか多数のメディアで紹介され話題沸騰の書が文庫化。実体験をもとにマルチ商法の闇を描くサスペンス!
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