
地雷グリコ (角川書店単行本)
青崎 有吾
累計読者数41
平均ハイライト数 6.2件/人
star総合評価 55/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 42%
この本について
仕事でも人間関係でも、状況を読むのが苦手だと感じる日ってありますよね。目の前のルールは一応わかるのに、どこで踏み外すのかが自分でもつかめないまま進んでしまうというか。自由に動けるはずなのに、足元が薄氷みたいに感じるあの感覚です。 『地雷グリコ』を読んでいて刺さったのは、登場人物たちが「ただゲームをする」のではなく、与えられた条件をどう受け取り、どう扱うかで勝負が決まっていくところでした。たとえば、入室の定義が“床に触れなければ入室じゃない”と気付いた瞬間に世界の見え方が変わる感じや、ブラフや布石が効く場面ほど、実は思い込みを外す力が問われていたりするところ。こういう小さな視点のズレが、現実でもそのまま自分の判断の癖に重なってきます。 もうひとつ印象に残るのは、悟空とクリリンの修行の話にあるように、「結局、人が何かを身につけるのは余裕を得るため」という視点です。勝つためだけの知恵じゃないし、精神論でもない。ちゃんと理由があって、ちゃんと生活に戻っていく。だからこそ、この物語の戦略や駆け引きが、単なる頭脳戦以上に自分の行動の見直しにつながってくるんだと思います。 状況の“穴”や“罠”を前に、つい固くなってしまう人ほど刺さる一冊です。ゲームの形を借りながら、考え方の余白を少し取り戻させてくれるような物語でした。
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