
小売り広告の新市場 リテールメディア
望月洋志 and 中村勇介
日経BP / 2023-11-18
この本について
リテールメディアの話題って、聞くたびに「結局どこまで理解しておけばいいんだろう…」とモヤモヤしがちでした。店舗のサイネージなのか、アプリなのか、EC広告なのか、ごちゃついたまま判断しないといけない場面も多くて。しかも小売側の動きが速いので、広告畑の人間として置いていかれる感覚もあるんですよね。 この本は、そのあたりの混乱を一度フラットにほどいてくれました。まず、リテールメディアが「小売りが持つ顧客接点」と「配信を管理・検証できる仕組み」のセットだと整理されているので、店頭のデジタルサイネージからアプリ、さらにはオンサイト・オフサイトの違いまで、頭の中が一気にクリアになります。それに、購買データ連係が“必須ではない”というスタンスも現実的で、今の日本市場で何ができて何ができないのか、判断の軸がつかめました。 もう一つ大きかったのは、リテールメディアを“小売の副業”ではなく、“事業構造そのものが変わる流れ”として描いている点です。ウォルマートの巨大なIT投資や、日本企業が営業部門主導で進めてしまいがちな課題など、実務上のひっかかりにも触れてくれるので、机上の理論では終わりません。広告の精度低下の流れを踏まえると、なぜ今この領域に注目が集まっているのかもストンと納得できます。 自分の業務にどこまで関係するかわからないけれど、無視するのも不安…そんな人にちょうどいい距離感の本です。特に「小売と広告の境界をどう捉え直すべきか」で悩んでいる方には刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
読書の順序
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