
経営読書記録 裏 (日本経済新聞出版)
楠木 建
日経BP / 2023-12-18
この本について
仕事でも日常でも、「なんでこんなに判断がぶれるんだろう」とか「正しいはずの努力がなぜか実感につながらない」とか、そんな小さな行き詰まりを抱えることが僕にもよくあります。特に、効率や正解を求めすぎて視野が狭くなっていたり、人の言葉を真正面から受け取りすぎて本音を見落としていたり。そういう時にこの『経営読書記録 裏』は、派手な解決策ではないけれど、考え方の角度をそっと変えてくれる感じがありました。 例えば、コンサルの現場で「質問の9割は不安か怒り」だという話が出てきますが、これって仕事の場だけのことじゃなくて、人間関係のあちこちに当てはまります。言葉そのものより“気配”を見る、という視点を取り戻すと、摩耗していたコミュニケーションが少しラクになる。あるいは、俳句の「17文字で言い切る」という話。余白を削ぎ落として核心だけを残すという態度は、考えが散らかりがちなときのリセットの仕方としても効きます。 もうひとつ、繰り返し出てくる「長期・全体・具体」という姿勢。これは経営者だけの話ではなく、目の前の仕事や選択をどう位置づけるかにそのままつながります。短期の安心だけを追うと息苦しくなるし、かといって大きな理想だけ語っても空回りする。その真ん中をどう歩くかのヒントが、いろんな本の断片を通して自然と積み上がっていきます。 一気に人生が変わるタイプの本ではないですが、迷ったときに思考の“芯”をつくり直したい人にはすごく合うと思います。少し立ち止まって、自分の判断の癖を見直したいときに手元にあると心強い一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
読書の順序
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