
なぜこんな人が上司なのか(新潮新書)
桃野泰徳
新潮社 / 2024-03-18
この本について
職場で「なんであの人が上司なんだろう」と思いながら、理由もわからずモヤモヤだけが積み上がっていく時ってありますよね。自分の努力が報われない感じや、無駄としか思えない仕事を振られて心が削られていく感じ。誰かのせいにしたくなる気持ちも出てくるけれど、じゃあ自分はどう動けばいいのかとなると急に視界が狭くなる。そんな時に、この本がけっこう効きました。 まず救われるのは、「リーダーの質が組織を決める」という話が、精神論じゃなく具体例で描かれているところです。ビッグモーターのような構造がなぜ生まれるのかとか、新聞社がなぜ衰退したのかなどを読んでいると、自分の職場で起きている違和感が少し言語化されていきます。また、上司の問題だけではなく、「自分も気づかぬうちに同じことをしている可能性」に触れてくれるので、単なる上司批判本になっていないのもありがたいところです。 さらに印象的だったのが、「短期間での急成長を目指すリーダーほど組織を壊す」という指摘。目先の成果ばかり求めてしまう焦りは、多くの人がどこかで感じているはずで、そこから少し距離を置いて考えるきっかけになります。任務分析の話や、必要な目標と望ましい目標を分ける考え方も、日常の仕事を整理する視点としてかなり実用的でした。 上司に疲れた人というより、「組織の中で自分の立ち位置を見失いかけている人」に刺さる本だと思います。読んでスカッとするタイプではないですが、自分の働き方を静かに整えてくれる一冊でした。
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ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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